MESSAGE/400導入により障害メッセージを検知・通知
システム保守・管理サービスの「見える化」を強化
会社概要
| 社名 | オムロン フィールドエンジニアリング株式会社 |
| 創業 | 1964年 |
| 資本金: | 3億6000万円 |
| 売上高 | 344億4000万円(2007年度実績) |
| 従業員数 | 1330名(2008年3月) |
| 本社 | 東京都渋谷区 |
駅の自動改札システムをはじめとするさまざまな機器・システムの保守・管理事業とシステム事業を展開するオムロン フィールドエンジニアリングは、1999年より全社規模で「サービスの見える化」に取り組んできた。顧客から委託されたシステムが今どのような保守・管理・運用の状況にあるかを、顧客がいつでも自由に把握できるようにする取り組みである。
今回、このレポートで紹介する「MESSAGE/400」の導入は、直接的にはシステムエラーの検知とトラブルの予防が目的だが、「サービスの見える化」という顧客サービス向上の一環として位置付けられている。
「お客様が求めているのは、システムがトラブルなく安全に稼働しているという確証です。それにお応えするには、お客様のシステムを私どもがどのように保守・管理し正常稼働を維持しているかをリアルタイムにお伝えしていくことだと考えています。MESSAGE/400は、そのサービス提供の仕組みをより強化するために導入しました」と企画本部 情報システム部 情報企画課課長代理の永田誠氏は説明する。
同社のIBM i には、全国1800名のカスタマーエンジニア(CE)から保守・管理の状況がリアルタイムに送られてくる。それは、CE が今どのように活動しているかという情報やメンテナンスの内容やステータスを示す情報である。また、保守を委託されたシステムからは稼働状況を示すデータが時々刻々と入ってくる。それらはインターネット経由で公開され、顧客はいつでもWeb サイト上でリアルタイムに確認できる。それが同社の取り組む「サービスの見える化」だが、IBM iがダウンしてしまうと、その情報提供そのものが止まってしまう。
同社では現在、10LPAR 構成のSystem i5(モデル550)とそのバックアップ機、および13台のSystem p5(AIX)を約20名のシステム部員で運用している。開発および運用の一部はアウトソースしているものの、基本は自社開発・自社運用である。そうした限られたマンパワーの中で、IBM i のダウン回数を極力減らしダウンタイムをより短縮する手段として採用したのがMESSAGE/400である。
MESSAGE/400は、IBM i 上に配置されてシステムメッセージを監視し、異常などを示すメッセージが上がると自動的にメールや携帯電話などへ通知する管理ツールである。
「従来はミラーリングしたディスクの内容を毎日チェックし、異常の有無を確認していました。しかし、その方法ではトラブルが発生してからでしか異常を確認できず、対応が後手に回ってしまいます。そうならないようにするにはトラブルの予兆を検知し、早めに対策を打っていくしか方法はありません。つまり、IBM iのシステムメッセージの監視が不可欠です。従来よりシステム化を検討していましたが、2008年度に予算化できたので、すぐに具体策の検討に着手しました」と企画本部情報システム部 情報企画課の山田篤史氏は語る。
導入に際しては、自社開発も検討した。しかし、検知すべきメッセージとそれを拾う条件が多過ぎ、開発の負荷が大きくなり過ぎると判断して「あきらめた」(山田氏)という。その結果、二者択一の一方であったMESSAGE/400を選択した。
システムへのインストールは2008年4月。そして7月には本番稼働をスタートさせている。
MESSAGE/400は、例えばハードウェアに何らかの異常を検知すると「MSG001」というメッセージを通知してくる。そして、このメッセージを発行している区画へログインすると、すぐに原因の確認作業ができる。
「これが画期的なのは、トラブルの予兆というべき異常を検知し、通知してくることです。それによって重大なトラブルに対して事前の対策が可能になり、予防策を講じることができます」(永田氏)
実際、今年2月と5月にハードディスクのリードエラーを検知し、障害でダウンする前に交換することができた。「ハードディスクのリードエラーなどは目視で監視していたら、ほとんど検知できません。自動監視ツールの威力を知りました」と永田氏は言う。
同社はMESSAGE/400の導入にあたり、標準装備されている「メッセージフィルタリング機能」のカスタマイズを開発元のヴィンキュラムジャパンに依頼した。同社のIBM iは10区画で運用されている。いうなれば10機種分のシステムメッセージが上がってくるため、検知不要なシステムメッセージをアプリケーションごとに条件設定できるようにしたものだ。このカスタマイズは1カ月で完了した。このスピーディな対応を、同社では「国産メーカーの強み」(山田氏)と評価している。
IBM iに何らかの異常を検知すると、各スタッフの携帯電話へMESSAGE/400からメッセージが飛んでくる。それゆえ、「就寝中でも携帯電話が手離せない」という。
「そうした状況は、システム運用の担当者にとっては宿命のようなもの。朝出社してシステムダウンを目の当たりにするより、夜中に起こされて対処に走るほうが本望です。MESSAGE/400を導入して重大なトラブルを回避できる確率が高まったので、お客様により安心していただけるようになりました」(永田氏)
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本記事は、i Magazine 11号に掲載されたものです
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